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2004年、引っ越しを機に、自転車を買いに出かけた。
どんな自転車を買うか特に決めていなかったが、店で出会った折りたたみ自転車に強く惹かれた。
試乗してみると、思ったより速い。
これなら通勤も楽勝じゃん。折りたためるからオフィスに持ち込めばいいじゃん。車や電車に積んで遊びに出かけたら楽しそうじゃん。
DAHONヘリオスという折りたたみ自転車を買い、翌日から自転車通勤を始めた。
ほどなくして、僕は都内のほとんどを自転車で移動するようになり、電車に自転車を積んで東北や瀬戸内を旅行するようになった。
それから2年。
当時勤めていたオプトという会社で、役員間のコミュニケーションのため個々人の夢を共有するという機会があった。
前日だったか、メモを作ろうと自宅でPCに向かい、頭に浮かんだことを何の気なくエディタに打ち込んでいった。
ベンチャー企業に関する教科書を作る
長期休暇をとってボディボードの旅に出る
次に浮かんだ一行をタイプしたとき、これだ、と思った。
自分で折りたたみ自転車ブランドを作る
普段漠然と考えていた様々なことが結びついて、一つの像を結んだ。
様々なこと、とは
- 車より自転車が好まれる社会は、今よりハッピーになるはずだ
- 折りたたみ自転車は楽しい、もっとポピュラーになればいいのに
- 優れた折りたたみ自転車はあるが、最高と言える製品はない
- 世界市場を相手に仕事をしてみたい
- 今の知識と経験でもう一度ゼロから起業したらどうなるだろう
バラバラだったこれらの思考が一つにまとまった。
「起業しよう。すごい折りたたみ自転車を作って世界に売り出そう。自転車中心のライフスタイルを広めて、世の中をハッピーにしよう。」
突然降ってきた起業のアイデアに、僕はがっちりと首筋をつかまれてしまった。
明けて2007年、現在のパートナーであるデザイナーの梁をGoogleで探し当て、irukaの設計を考え始めた。
最初はなかなかアイデアが出てこなかったが、1年ほどたって、今進めている機構を思いついた。
友人の結婚式でソムリエナイフを見てヒントを得、旅行でインドに向かう機内でエチケット袋にスケッチを書きなぐって原型が生まれた。
始めてみると、irukaの開発は思ったより簡単ではなかったが、思ったよりはるかに楽しい。
発売まで、そして発売してから、irukaのチャレンジはまだまだ続くが、楽しい道のりであろうことだけは確信している。
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